課題の特定
課題が明確になっている場合は問題ありません。
ですが、
- 若手従業員が数年で辞める
- 売上が毎年右肩下がり
- 他社と価格でいつも勝てない
- 残業が減らない
など課題と思っているものは、課題ではなく結果です。
つまり、その結果に至る原因があるのですが、そういった視点がないまま結果をどうにかしようとすると多くの場合うまくいきません。
なぜならそれは応急処置でしかないのです。
本当の原因は患者自身ではわかりません。病院にいって検査をして、医師による診断を受けなければわかりません。
事業も同じです。本当の課題の特定は事象や原因、従業員さんの意見を聞いて特定していきます。
ある会社で、従業員が辞める理由は待遇だと思っていた企業(中小企業・製造業・100人規模)は評価制度を整え、年間休日を増やし、有休を取得しやすい仕組みを作りました。
結果、退職者は減りませんでした。
なぜなら、その会社は会社の制度ではなく、マネージャーに問題があったからです。
マネージャーの指示・指導が不十分で不満を抱えるもの、マネージャーの評価がマネージャーの好きな人に高く嫌いな人に低いという恣意的な内容だったのです。
社長の前では毅然と公平な評価をしているように報告をしているため、課題が見えませんでした。これは従業員への聞き取りを根気よく行ったことで発覚し、マネージャーの交代を行ったことで退職者は激減しました。
通常のコンサル業では従業員の聞き取りなど時間がかかる(手間がかかる)ことはしません。
収益性が悪いからです。拘束時間が長く分析にも時間がかかります。そこで見つけた原因が自社の提案(売上)に直結しない可能性があるからです。
それならば納得感がある原因を仮説で提案し、収益性の高いサービスへ誘導すれば良いのです。
その結果、コンサルを入れてもあまり結果が出ない、ということが起きます。
当社では真の課題(原因)特定を最優先事項と考えています。上辺の提案は意味が無いと考えています。
企業変革の方向性決定
課題を特定したら、企業としてどこへ向かうのか(売上を伸ばすのか、市場で首位を取るのか、従業員満足度を高めるのか、など)を決めます。
その方向性へ必要なもの、不足しているものをピックアップします。
- 技術力
- ノウハウをもったキーマン
- 資金
- 従業員の考え方や知識の底上げ
- 管理職の考え方や知識
従業員の教育
不足するキーマンやノウハウが足りない場合、採用も一つの手段です。
- 行政や公共への営業力がある人
- 個人営業が得意な人
- SNSマーケティングが得意な人
- メディア対応が得意な人
- 資金調達が得意な人 など
しかし、それで採用できるのは一部です。大多数を占める現従業員が変わらず動きは従来のままだと効果は限定的です。
そのため、従業員の教育が重要です。
- 自分の(求められている)役割を気づく
- 自分の足りない部分とそれを補う方法を考える
- 自分本位ではなく、全体を俯瞰できる視点を付ける(経営的視点)
- 相手の立場を理解し、どうすれば協力できるか考える
- 柔軟な発想ができる
- 優先順位が正しく付けられる など
社会人の基本のようですが、しっかりできている人は驚くほど少ないのが現状です。
自分で考えて行動する社員が増えればそれは企業として組織として強力です。
管理職の教育
日本では、もっと言うと中小企業では、管理職としての資質がある人や教育を受けた人を管理職につけていません。他より成果を出した人へのご褒美として役職を与えています。
競争社会では結果を出す人により良いご褒美を用意するのは間違ったことではありません。
現代で求められているのは「競争」ではなく「共創」です。
そのためには自分の結果が最優先の人ではなく、チームが成果を出すことを考えられる人がもっとも重要でそうした人を管理職につけなければいけません。
管理職が変わらないままでは、従業員が成長し視界が広がったときに残念に思い、その会社の限界を感じ、新しい世界へ旅立ってしまいます。
だからこそ、管理職の考え方や行動を変えずに企業の変革はあり得ません。
課題解決の手段
ここまでやってようやく手段です。
便利ツールを入れても使わなければ意味がありません。
目指している方向と違う使い方をしてもやはり意味がありません。
課題と方向性が特定できて、解決すべき課題や進むべき方向へいく手段を考えたときにツールを使った方が早く近道ならばツール導入を検討します。
ツールの検討は大変難しいです。
世の中には同じような便利ツールがたくさんあります。効果・操作性・価格に加え、提供元のサポート、マニュアルのわかりやすさ(そもそもあるのか?)、継続性(途中でサービスを辞めることもある)、安全性(セキュリティなど)、などHPなどの文字情報だけでは見えないものがあります。
当然、問い合わせをして説明してくれる提供元の営業担当者が全ての情報を開示してくれるわけではありません。また、自社の製品が一番だと思っているため、良い点しか教えてくれません。
だからこそ複数社(選択肢)の選定・調査・ヒアリングが必要となりますが、探し出す情報力や判断する知識がないとうまくできません。
運用とルール
ツールやオペレーションを決めても実際にうまく使えるかはわかりません。
うまく使うためには
- マニュアル
- ガイドライン
- 環境整備
- サポート、教育
- 評価制度
が必要です。提供元が全て用意してくれることはそう多くはありません。
用意されていても汎用的なものが多く自社に適応しないことが多いのも問題です。
また、ルールや環境を整備できていても、実際にはキーマン不在で自主的に動かない場合もあります。
BPRサービスにお任せください。
BPRサービスでは上記の課題特定から運用・伴走まで全てのシーンをお手伝いできます。
- 経営陣(経営者)との課題特定、方向性決定
- 従業員へのヒアリング
- 従業員への教育
- 管理職への教育
- ツールの選定(提供元のプレゼンに同席も可)
- 運用ルール、ガイドライン、マニュアル、環境整備
- プロジェクト化し、プロジェクト内に参加可
企業変革、業務改革を希望される経営者様はぜひBPRサービスへご相談ください。