インボイス制度の注意点

インボイス制度の基本をお伝えしましたが、気を付けなければならないことをもう少し具体的にお伝えします。

原則課税事業者の注意点

自社で行う手続きは、 『適格請求書発行事業者』 登録を忘れないことです。

令和5年3月31日までに手続きを行う必要があります。

次に請求書フォーマットを適格請求書に適応させることです。

ここまでは税理士の先生や販売管理システムや会計システムなど請求書に関わるベンダーさんへのご相談でほとんど問題ありません。

ここからが重要です。

仕入先に免税事業者がいれば 『適格請求書発行事業者』 登録をしてもらう

仕入先が免税事業者で、適格請求書発行事業者の登録をしていない場合、その仕入先へ支払う消費税は、消費税として支払ったと認定されません。

上記の例では、60円の消費税を仕入先に預けましたので、納税額は顧客からもらった100円との差額40円となりますが、仕入先が適格請求書発行事業者では無い場合、60円は消費税ではなく、商品代と同じ意味になります。

もちろん納税額は100円となります。

免税事業者が適格請求書発行事業者にならない可能性

免税事業者は今まで顧客からもらった消費税を納税する必要がないため、収入として転嫁できていました。

そのため、免税事業者から課税事業者になることは、売上が1割減ることになります。

また、現時点で消費税の納税などから無縁の免税事業者の場合、インボイス制度は自分事ではない可能性が高く情報収集も行っていない可能性があります。

つまり、原則課税事業者が仕入先の免税事業者に対して適格請求書発行事業者になってもらうためには

(1)インボイス制度の説明

(2)課税事業者及び適格請求書発行事業者登録の必要性を説明

(3)課税事業者届出書、適格請求書発行事業者登録の手続きを指導

が必要となります。

どのような企業が注意すべきか

フリーランス、一人親方、士業、コンサルなどの規模が小さな企業・個人事業主に外注として発注(請求書による支払い)、支払額に消費税が入っている場合、注意が必要です。

スポットの人件費として支払っている場合は問題ありません。

通常、1人企業かつ自身の業務がそのまま商品になる商売の場合、大半が年商1000万円以下となります。

免税事業者の条件は創業2年以内もしくは年商1000万円以下です。

そのため、まずは社内で取引している免税事業者と思われる取引先をリストアップし、説明会などを開いて適格請求書発行事業者になるように促しましょう。